Beams その9★


慣れ親しんだボクの匂いがするベッドに背中を預け、蛍光灯の灯る天井を一瞬だけ視線が彷徨う。
ボクは背中の下に枕を入れ、膝を立てたまま大きく開いた脚の間に折りたたみミラーを置く。
ほころびた陰唇は充血しきり、その下端から溢れ出す愛液は先程まで軸足だった左腿へと筋をつけていた。
「うわぁ、ボクのおまんこ、こんなになっちゃってる・・・ エロいよぉ・・・」
ボクは、ボクに言い聞かせるように、わざとはしたない言葉を囁きかけた。

その瞬間、ボクの中心がかぁっと熱くなって、抑えが利かなくなってしまう。
左手はぬめる愛液を溢す膣口を、右手は包皮からすっかり顔を出してしまったクリトリスを、同時に攻め立てる。
「んっ・・・あっ、あはっ、はうぅ・・・」
ビリビリと全身を駆け巡る妖しい電流が、ボクを快感の渦へと誘う。
「あっ、気持ちいぃ・・・はぁん、んうっ・・・」
くねくねと動いてしまう腰の向こうの鏡越しに、ボクはボクに犯されるボクのおまんこを凝視する。

ぬちゃぬちゃと泡立つ膣口を掻き回す指の動きに、固くなったクリトリスを転がし続ける指の動き。
「あぁん、はぁっ、ボク・・・ボクのこと、こん、なに、しちゃってるぅっ!」
カクンと首が仰け反るほどの快感がボクを貫いたと思ったら、腰が浮くほどの波が何度も続いてやってくる。
「はあぁっ、も、ダメ、イきそ・・・んんぅっ・・・」

指先で弄ばれ続けたクリトリスに意識が集中し、ひたすら快感を引き出す為だけにボクの指はその先端を
必死で擦りあげる。
ふわりと体が浮くような感覚に意識がさらわれる・・・。
無意識に飲み込まれる直前の意志を振り絞って、ボクは折りたたみミラーを掴み取って顔の前にかざす。

「はっ・・・あっ・・・ダメ、イ、ちゃ・・・はぁぁうっ!」
ぎゅうっと全身が収縮し、一気に弾け飛ぶ。
何度も身体を跳ね上げながら、肺の奥から漏れる空気に混ざるボクの溶けきった声が、遠くから聞こえてくる。
眩暈のような絶頂から意識は戻ってきたものの、全身が快感に沈み込んでいて、左腕を動かすので精一杯。
そこにある鏡に映るボクの顔はだらしなく蕩けきっていて、悩ましげに潤んだ瞳でボクを見つめていた。

「あ・・・はぁ・・・ボク、イっちゃった・・・」
まだ重い右手で股間を撫でると、全ての指にぬるりと愛液がまとわりついた。
鏡の前にその手を差し入れると、蛍光灯に照らされた指先が鈍く妖しい光を帯びているように見える。
ボク、自分でこんなにしちゃった・・・
指の隙間からは、うっとりと指先に魅入るボクが蠱惑的なビームをボクに投げかけていた。

やっぱり、ボクってばサイコーだ・・・

熱い波が徐々に引いていく余韻に揺られながら、ボクはその指にキスをした。
先程よりも少しだけ分泌液の匂いがして、ボクの中心部分が再び苦しくなってしまう。
最後に、ボクはもう一度ボク自身の身体を抱きしめて、大きく深呼吸する。

これは、もう一度シャワー浴びないとダメだなぁ・・・
気だるい感覚を残したままのボクはゆっくりと身体を起こした。


 

 

 

 

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