Auf heben その17★

「ふぅ・・・いいお風呂だったね。理沙ちゃん。」
理沙ちゃんの部屋のベッドの上で、髪をブラッシングしてもらいながら大きく息をつく。
「絢の髪、綺麗だよね。全然引っかからないし。」
「そお?理沙ちゃんに褒められると、嬉しい。」
かつてよく通ったこの部屋も、すっかり変わってしまって、入ったとき小さく違和感を覚えた。
「はい。こんな感じでいいかな?」
「うん。ありがと。理沙ちゃん。」
ブラッシングを終えた理沙ちゃんは、カーテンを閉めて布団に潜り込む。

「絢も入りなよ。」
掛け布団を少しめくって、壁側の理沙ちゃんが微笑む。
「う・・・うん。お邪魔します。」
理沙ちゃんが普段使ってる布団は、やっぱり理沙ちゃんの匂いがする。
二人入ると狭いシングルベッドでは、理沙ちゃんの顔が目の前で、やっぱりドキドキが止まらない。
「あははっ!絢、詰めすぎだってば。」
脚が理沙ちゃんにぶつかって、同時に笑い声が巻き起こる。
「ねぇ、電気消さなくていいの?」
私の、これから起こる事を予期した一言は、理沙ちゃんのきょとん顔に打ち消される。
「あ、ごめんね。わたし電気消すと寝れなくてさ。」
「え、そうだったっけ?・・・ってか、寝ちゃうの?」
今度は私がきょとんとしてしまう。
「あれあれ〜?絢さんってばおませさん。何するつもりだったのかなぁ?」
「やぁ〜!もう、なにそれ、理沙ちゃん!」

狭いベッドの上で暴れる私を、理沙ちゃんがたしなめる。
「したいもん・・・理沙ちゃんと、えっち・・・」
掛け布団に埋もれそうな声で言うと、顔が熱くなってしまう。
「絢・・・」
「この前は理沙ちゃんが言ってくれたから、今度は私が言う番かと思って。」
照れ隠しに、小さくキスをする。
「そっか。うん。いいよ。絢。しよ。」

改めて目を閉じた理沙ちゃんに、優しく唇を重ねる。
お互いに相手の上腕に手を掛け、何度も唇を重ねる。

「理沙ちゃん・・・好き。好きなの・・・。」
「絢。わたしも絢のこと、好きよ。」
お互いの目を見つめながらの囁きで、涙が溢れそうになる私を、理沙ちゃんはそっと抱きしめてくれる。
熱くなった頬をくっつけあいながら、その幸せを分かち合えることに感謝する。

キスの回数を重ねながら、私は理沙ちゃんのパジャマのボタンに手を掛ける。
でも、見えない状態で、しかも横に寝た状態でのそれは、うまく行かなかった。
「絢。焦らなくていいよ。一回起きよ。」
いつもよりも数倍甘い声でそう言った理沙ちゃんが、身体を起こして私を待つ。
せっかく暖めた空気が逃げてしまったのは惜しいけど、それを追って私も座り、改めて手を伸ばす。

ひとつずつ丁寧にボタンを外すと、ノーブラの理沙ちゃんのおっぱいが誇らしげに姿を現す。
「理沙ちゃん、ステキ・・・」
掌で包み込むように撫でながら、またキスをする。
「ん・・・」
何度か撫でていると、掌に当たる乳首が徐々に硬くなってくるのがはっきりと感じ取れる。
唇を離れて理沙ちゃんの耳に舌を這わせると、首をすくめて私にしがみつく。
「あ、絢、耳、くすぐったい・・・」
「ふふ。ごめんね。理沙ちゃん、耳もほっぺも熱くて、可愛い。」
「絢・・・」
少し困ったような表情で、一瞬私から目を逸らす。

「理沙ちゃんのそういう表情、なんか初めてで嬉しい。」
「やめてよ、恥ずかしいから。」
そう言いながら二人とも小さく笑う。
「ねえ、絢も、そろそろ脱がしていい?」
「うん。脱がせて?」

 

 

 

 

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