Massive efforts その28★


頬を預けるみっひーのお腹は引き締まっていて、余分なお肉がほとんど感じられない。
割れているというほどではないけど、密度の高い筋肉が速い呼吸に細かく上下している。
「ずっと思ってるんだけど、みっひーの身体って、あったかいね。」
両手の人差し指が優しく転がす乳首の刺激に身体を震わせるみっひーの表情に、あたしはちらりと視線を
走らせておへそにキスを一つ。

「ん・・・恐らく、それは、あ、私の『気』が活性化して、る、からだろう。」
せっかくの解説には蕩けた吐息が散りばめられていて、健気なその想いがあたしの胸をさらに焦がす。
「そーなんだ・・・ねぇ、みっひー。もっと、直接触れたい。」
よく分からなかったけどそう告げて、あたしは急いでシャツを脱ぎブラを外す。
はやく、みっひーを直接抱き締めたい。
そんな思いが、今のあたしの脳を支配していたから。

「あたしも汗かいたから、ちょっとべたべたするかも。 気持ち悪かったらごめんね?」
月明かりの中で、抱き付こうとしたあたしの一点へ、みっひーの視線が集中していることに気付く。
「いや、それは構わない。 でも、萌南の胸には、構う、かもしれない。」
言葉の意味を理解するまでたっぷり数秒かかってしまったけど、理解して自然と微笑んでしまう。
「ん?あたしのおっぱい? いいよ、触って。」
みっひーがあたしに触りたいと思ってくれることは、嬉しい。
そっと差し出された右手を、あたしはDカップの右胸に誘う。

温かい掌が遠慮がちにあたしのおっぱいを撫でる。
ゾクゾクと胸の奥に集まる切なさが、みっひーを求めてやまない。
「どぉ?」
「柔らかい。 でも、羨ましいというのとは違うな。何だろう。」
指先でふにふにと緩く力を加えられるのがもどかしい。
「ふふ。みっひー、可愛い。」

言葉を見つけようとしているみっひーに抱き付き、再び床へ倒れ込む。
みっひーの肌の温かさが直接あたしに伝わって、染み込んでくるみたい。
「好きな人と肌が触れ合うのって、嬉しい。」
擦り付けるように体をくねらせ、みっひーの肌の熱さを楽しむ。
「うん。私も、そう思う。」

・・・よかった。同じ気持ちで。
「みっひー、そろそろ、こっちもいいかな?」
一応聞いてはみるけど、あたしは返答を待たずに抱き締めていた手をスカートの中へと滑り込ませる。
「あ、萌南。」
「ん? なに?」
不安そうな声で呼ばれた名前に問い返すも、みっひーは小さく微笑んで首を振った。
「いや、なんでもない。」

気にはなったけど、もう、あたし止まれないよ、みっひー。
綿のショーツのウエストゴムの内側へ掌を差し入れ、アスリートのようなお尻の曲線にそって下ろしていく。
しっとりとした熱が籠っていた部分を滑っただけで、みっひーの身体が切なそうにもそりと動いた。
「みっひー、こんな可愛いぱんつ穿いて戦ってたんだ。」
手の中には温かさが残る半月の布地。
その白い生地の両脇にピンクのリボンが一つずつ付いていて、あたしの心を鷲掴む。

「萌南。そんなに見るべきじゃない。 それに戦う為ではなく、萌南が遊びに来ると思ったから身だしなみを
整えただけだ。」
それって、あたしに見られる前提でって事?
やだ、みっひーってば、可愛い。 最初からそんなこと考えてたの?
普通ならそんな事言わないのに、正直者なんだから。
「なんだ、やっぱりあたしは見ていいんじゃん。」
そう言ってもう一度広げようとすると、瞬く間にみっひーに取り返されてしまった。
「ダメだ。」
ほんの少し声のトーンが上がって、目を逸らすみっひーの表情が可愛すぎて、あたしは手をお尻へと伸ばす。

「あは。ごめんね。 ここは、痣は無いかな?」
逃げるようにそう言いながらピンクのスカートをめくると、お尻の上に細長い痕が残っていた。
「あー・・・こんな所にもある。 大丈夫?」
「ん、痛くはない。」
指摘した痣ではなく、あたしはその下の引き締まったお尻から太腿へと、掌で撫で回す。
「ん・・・」
艶を取り戻した声が、みっひーの喉の奥から零れ落ちる。


 

 

 

 

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