Upside down その17★


教室の床とは違い、図書室の床には足音が響かないようパネルマットが敷き詰められている。
その灰色の床だけをひたすら見つめている私のお尻を、理美ちゃんは優しく撫でさする。
「氷音先輩の柔らかいお尻、ずっと触ってたいくらいや・・・」
「理美ちゃん・・・そんな・・・」

やがてその手は太腿へも流れていき、心臓だけでなく皮膚までも脈打っているような感覚に全身が包まれる程
掌の感触を受け入れてしまう。
「氷音先輩、腰動いてもうてるで?」
私の内腿を揉むように指を這わせる理美ちゃんの、少し上擦った声による指摘が、何度も私の脳内を駆け巡る。
「いやぁ・・・はぁ・・・」
それは私が理美ちゃんの行為を『愛撫』と認識している紛れも無い証拠。
そんな事言われなくても、身体がそう認識してしまったら止まれるはずがない。

「えぇよ。もっと気持ち良くしたるから・・・」
私の両足の間に正座した理美ちゃんは、もう私がどれだけ首を反らせても見ることが出来なくなってしまった。
ちゅ、という音と共に、私のお尻が始めて感じた感触。
それから、ぬるりとした生温かい何かが小さく円を描くように動き、反射的に腰が跳ねてしまう。
「ひぁうっ!」
「あん・・・ふふ。ここ舐められるんがえぇのん?」

理美ちゃんの手でがっちりと腰を押さえられてお尻を舐められてるという状況が、もはや私には理解の範疇を
超えてしまっていて、蝕むように巻き起こる甘い快感に思考が飲み込まれていく。
「やだ・・・お尻、恥ずかし、って、言ってるのにぃ・・・んんっ・・・」
軽く歯を立てられて走る痛みに満たない痛みが、熱となってじわりと染み込んでくる。
唇で吸い付かれると、くすぐったさよりも気持ちよさの方が滲み出て、大袈裟に腰がわなないてしまう。
「あはぁ・・・すっかり声、可愛なってしもて。 んふ。可愛いなぁ、氷音先輩・・・あーむ。」

吸い付かれながら舌で撫で回す甘い波に翻弄されるように腰を捩らせると、身体の深い所に巻き起こっていた
切なさが溢れ出してしまう。
「あ・・・氷音先輩、ここ、なんか出てきたぁ。」
嬉しそうに甘い声を上げた理美ちゃんが、それに人差し指の先端を伸ばす。

「あっ!」
閉じた割れ目の奥から溢れる私の愛液にまで神経が通っているかと思うほど、ほんの少し爪が触れただけで
思わず腰が逃げてしまった。
だって・・・自分でもそんなところを意識して触ったことは無かったから・・・
「あ、氷音先輩、ごめんな。まだ、触ってえぇか聞いてへんかった。」
慌てて引っ込めたであろう指先が引き摺った私の返答が糸を引いて切れ、太腿に残念な想いとなって張り付く。
「や、やだぁ、理美ちゃん・・・」
『なんか出てきた』ところに触られたら、本当にどうにかなってしまいそうで、その声が答えを出していない
事になど気が付く余裕は無かった。

「あかん・・・ウチかて、氷音先輩がこんなんなってんの見せられて、我慢できるわけないやんか・・・」
お互いが同時に固唾を飲み下す音が聞こえた、ような、気が、した。

理美ちゃんは私のお尻を両手でわし掴むと、両方の親指でそっと私の潤みきった膣口を曝け出した。
頭の中が桃色一色に凝縮されて、意識がその一点だけに集中する。
「あぁ・・・氷音先輩のここ、こんなふうなんやぁ・・・ステキやわぁ・・・」
自分でも見たことがない場所を理美ちゃんが凝視していることを思うと、恥ずかしさが更に溢れてしまう。
そんなに・・・見ないで・・・
「それにこの匂い・・・・・・・・・はぁ、あかん、おかしなりそうや・・・」
うわぁぁ!見るだけじゃなくて、かぐのもダメぇっ!!
とっくに限界だと思っていた鼓動は更に強さを増し、ピンク色の血流が激しく全身を駆け巡る。

そして、初めての感覚が、私の意識を一瞬吹き飛ばした。
「ひゃあぁう!」
広げられたままのその場所を、ぬるりと大きく掬い取られたような感覚に、大きく腰が弾む。
「あぁん!氷音先輩のぬるぬる、舐めてしもた・・・はぁぁ、嬉しい・・・」
私のお尻を掴む手に更なる力が込められ、粘膜が擦れ合う快感が幾度と無く私の理性を突き崩す。

「あっ、理美、ちゃ、んぅ、ダ、ダメ・・・ダメぇ・・・」
「はぁ・・・ちゅっ、えぇやん。可愛い声、もっと聞かせて?」
その言葉を聞くまでも無く、私の喉からは蕩けた声が勝手にこぼれ落ちる。
理美ちゃんの舌に操られるように、熱を帯びた私の股間がふるふると震えだす。

「あ、やっ・・・あはぅ!」
突然触れられた箇所から、跳ね上がるほどの快感が走りぬけて一際大きな声が迸る。
「氷音先輩もここが弱いん? ふふ。ウチと同じで、クリちゃん好きなんや?」
「やぁぁ、そんなコト、あぁん! 知らな、あぁっ!」
理美ちゃんが言っていることの意味なんて解らなかったけど、そこを舐められるだけで身体を支えることが
出来なくなってしまいそうな程の電気が身体の中心を貫いていく。

 

 

 

 

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